ねぇ、たぁ君・・・ 08/21/2007
カゴリカ 案内版 08/17/2007
主人公は、理科が大好きな女の子。
進路に悩む、中学三年生。
予告編1
予告編2
予告編3
プロローグ・前書き
登場人物紹介
第1話 理科室へようこそ!
カゴリカに寄せてその1
第2話 選択授業
第3話 水曜日の理科室
第4話 食物連鎖
第5話 カエルの逆襲
第6話 避難訓練
カゴリカやでぇ。
第7話 真夜中の理科室
番外編 イカロス
謎のアンケート
カゴリカに寄せてその2
口調バトン(カエル)
第8話 網野とオープンスクール
第9話 修学旅行
第10話 花火大会
番外編 私の名前は乃木須 道子
第11話 文化祭
番外編 私の名前は樋口 葉子
第12話 オメガの最期
番外編 エヌ氏の事情
第13話 網野が来た日
第14話 卒業式
第15話 さよなら理科室
エピローグ
後書き
*ポエム
あじさいプリンセス
あいさつ運動
進路に悩む、中学三年生。
予告編1
予告編2
予告編3
プロローグ・前書き
登場人物紹介
第1話 理科室へようこそ!
カゴリカに寄せてその1
第2話 選択授業
第3話 水曜日の理科室
第4話 食物連鎖
第5話 カエルの逆襲
第6話 避難訓練
カゴリカやでぇ。
第7話 真夜中の理科室
番外編 イカロス
謎のアンケート
カゴリカに寄せてその2
口調バトン(カエル)
第8話 網野とオープンスクール
第9話 修学旅行
第10話 花火大会
番外編 私の名前は乃木須 道子
第11話 文化祭
番外編 私の名前は樋口 葉子
第12話 オメガの最期
番外編 エヌ氏の事情
第13話 網野が来た日
第14話 卒業式
第15話 さよなら理科室
エピローグ
後書き
*ポエム
あじさいプリンセス
あいさつ運動
カゴリカ あとがき 08/17/2007
名前の由来について
網野理香・・・もちろんさん付けで「アミノ酸」になることと、普通に「理科」からです。
佐久間学(シグマ)・・・佐久間という名字か篠原という名字のどちらかにしようと迷いました。結局迷った末、シグマというあだ名に近い佐久間に。学という名前は、実在の人物、つまりは中学の頃の同級生から。本当に眼鏡の角刈りの子だった。
藤本悠貴(ガンマ)・・・実在の人物からです。ごめんなさい。いやぁ、悠貴って漢字が素敵だったのでついつい。
アボガド先生(守屋先生)・・・普通にアボガドロとヤモリからです。
乃木須道子先生・・・ノギスという幅をはかる定規と、道子は茉莉の中学の時の数学の先生の名前。
樋口葉子・・・樋口一葉から。
エヌ氏・・・星新一の小説から。
あとがき
ここまでお付き合いくださり、本当にありがとうございます。
オメガのイメージソングはサザンの「平和の琉歌」かな。
ところで、どうしでバルサンスモークでカエルが死ななかったんでしょうね。
まあいいや。
無事に完結できてよかったです。
んでは、この辺で。
茉莉
網野理香・・・もちろんさん付けで「アミノ酸」になることと、普通に「理科」からです。
佐久間学(シグマ)・・・佐久間という名字か篠原という名字のどちらかにしようと迷いました。結局迷った末、シグマというあだ名に近い佐久間に。学という名前は、実在の人物、つまりは中学の頃の同級生から。本当に眼鏡の角刈りの子だった。
藤本悠貴(ガンマ)・・・実在の人物からです。ごめんなさい。いやぁ、悠貴って漢字が素敵だったのでついつい。
アボガド先生(守屋先生)・・・普通にアボガドロとヤモリからです。
乃木須道子先生・・・ノギスという幅をはかる定規と、道子は茉莉の中学の時の数学の先生の名前。
樋口葉子・・・樋口一葉から。
エヌ氏・・・星新一の小説から。
あとがき
ここまでお付き合いくださり、本当にありがとうございます。
オメガのイメージソングはサザンの「平和の琉歌」かな。
ところで、どうしでバルサンスモークでカエルが死ななかったんでしょうね。
まあいいや。
無事に完結できてよかったです。
んでは、この辺で。
茉莉
カゴリカ エピローグ 08/17/2007
カゴリカ エピローグ
たぁ君へ
日本の連帯責任は、行きすぎているところがあるよね。
中学一年生の合宿の時に
女の子がお菓子を持ってきたことがわかっちゃったんだってね。
夜中の十二時に学年全員叩き起こされて
全員持ち物検査・・・
男の子はあまり持ってきていなかったそうだけど
何人かの女の子が持ってきていたんだってね。
君は野球部で
何も悪くないのに
ただでさえその日の行事で疲れ切っているというのに
やっと朝の二時に就寝だったんだってね。
辛かったろうね。
たぁ君
君はよく頑張ったよ
いわれのないことで叱られるだなんて、絶対許されないことだよね。
そんな中、説教に耐えた君は本当にすばらしいよ
社会に出てもそういうことはある
全体を知らずに一方的に決め付けられたり
ストレス解消のために愚痴を言う大人もいる
だから
そういうこともよくあるんだと自分にあきらめをつけて背負い込むんじゃなくて
そういうこともよくあるんだとさっさと謝ってその場から逃げることも大切なんだよね。
たぁ君
もうその女の子のことは許してあげて
その先生のことも忘れてあげましょう
どうすることもできないのだから
JR福知山線の
真犯人は誰だったと思う?
事故だけを見れば
あの運転手が無茶苦茶なスピードを出さなければよかったのに
会社の上にいる人が遺族の前に頭を下げる
管理体制も問題があったけど
私の頭の中にいろんなことが入り乱れてパンクしそうだったよ
ねえ、たぁ君
君も社会に出るといろんなことでいろんな人の前に頭を下げることがあるかもしれない
ひょっとしたら土下座させられるかもしれない
自分は悪くないのに
悪くないのに・・・ね。
だから、たぁ君
頑張れとは言えないけれど
私は影から応援してるよ。
たぁ君みたいな、すべての人を。
たぁ君、元気出して。
君は、君自身のホームランを目指して全力投球をすればいい。
これから怒濤の中学校生活が始まるけど
辛いことも、苦しいこともあるかもしれないけど
忘れないで
君はまだ、人生の15%くらいしか生きていないってこと。
私は20%だけど
そのうち
落ち着いた精神力を持つ人間になるからさ
P.S.
この間応募したアクエリアス・チャレンジの
大リーグオリジナルTシャツが二枚当たったから
一枚君にあげるよ
お母さんにことづけておくからね
ちなみにシアトルマリナーズかボストンレッドソックスだったら私が二枚とももらうからね
じゃあね
姜 茉莉
あとがきにつづく
たぁ君へ
日本の連帯責任は、行きすぎているところがあるよね。
中学一年生の合宿の時に
女の子がお菓子を持ってきたことがわかっちゃったんだってね。
夜中の十二時に学年全員叩き起こされて
全員持ち物検査・・・
男の子はあまり持ってきていなかったそうだけど
何人かの女の子が持ってきていたんだってね。
君は野球部で
何も悪くないのに
ただでさえその日の行事で疲れ切っているというのに
やっと朝の二時に就寝だったんだってね。
辛かったろうね。
たぁ君
君はよく頑張ったよ
いわれのないことで叱られるだなんて、絶対許されないことだよね。
そんな中、説教に耐えた君は本当にすばらしいよ
社会に出てもそういうことはある
全体を知らずに一方的に決め付けられたり
ストレス解消のために愚痴を言う大人もいる
だから
そういうこともよくあるんだと自分にあきらめをつけて背負い込むんじゃなくて
そういうこともよくあるんだとさっさと謝ってその場から逃げることも大切なんだよね。
たぁ君
もうその女の子のことは許してあげて
その先生のことも忘れてあげましょう
どうすることもできないのだから
JR福知山線の
真犯人は誰だったと思う?
事故だけを見れば
あの運転手が無茶苦茶なスピードを出さなければよかったのに
会社の上にいる人が遺族の前に頭を下げる
管理体制も問題があったけど
私の頭の中にいろんなことが入り乱れてパンクしそうだったよ
ねえ、たぁ君
君も社会に出るといろんなことでいろんな人の前に頭を下げることがあるかもしれない
ひょっとしたら土下座させられるかもしれない
自分は悪くないのに
悪くないのに・・・ね。
だから、たぁ君
頑張れとは言えないけれど
私は影から応援してるよ。
たぁ君みたいな、すべての人を。
たぁ君、元気出して。
君は、君自身のホームランを目指して全力投球をすればいい。
これから怒濤の中学校生活が始まるけど
辛いことも、苦しいこともあるかもしれないけど
忘れないで
君はまだ、人生の15%くらいしか生きていないってこと。
私は20%だけど
そのうち
落ち着いた精神力を持つ人間になるからさ
P.S.
この間応募したアクエリアス・チャレンジの
大リーグオリジナルTシャツが二枚当たったから
一枚君にあげるよ
お母さんにことづけておくからね
ちなみにシアトルマリナーズかボストンレッドソックスだったら私が二枚とももらうからね
じゃあね
姜 茉莉
あとがきにつづく
カゴリカ 最終話 08/17/2007
最終話 さよなら理科室
そして、合格発表の日だった。
網野は教室での集まりが終わると、理科室に駆け込んだ。
ガッ
鍵が掛かっていた。
「あっ・・・」
ところが窓の鍵は掛かっていなかった。そういえば、初めて理科室に来た時も、この窓から硝酸銀水溶液は迎えてくれた。
「よいしょっと。」
結局窓から侵入した網野。
「みんなっ!」
「網野っ!」
「どうだった?」
「合格した?」
「あれ?」
「?」
「みんな、どこ?」
「ここよ、網野。」
「どこ・・・?」
「おい、網野?」
「網野ちゃん?」
網野は辺りをキョロキョロ見回している。
「あっみっのー!!」
至近距離で叫んだり、突いたりしたが、網野は気にしない。
「網野ぉ?どうしちゃったのぉ?」
「みんな、どこ・・・?」
「網野?」
「見えてないんでしょうかねぇ・・・」
「ねぇ!カエル!!」
「なんでぇ、うるせえなぁ。」
しかし網野にはゲロゲロと鳴いているようにしか聞こえない。
「カーミン!!」
「うわあっ!」
網野は水槽の横にあるペトリ皿をひっくり返したが、カーミンがひっくり返っただけで、網野には何も見えていなかった。
「網野・・・!?」
びっくりしてカーミンは網野を見上げるが、網野は知らん顔である。
「・・・・・」
網野は体が震えた。
「網野っ!」
硝酸銀水溶液は網野に電流をかけてみたが、効かないみたいだ。
「まさか・・・」
「見えなくなっちゃったんだわ。」
と、網野は言った。見えなくなったことがわかると、網野は迷わず黒板のチョークに手をやる。
理科室のみんなへ
カツカツカツと、チョークの音が響く。
短い間だったけど本当にありがとう!!
高校に行ってもみんなのことは忘れないからね。
網野 理香
「網野っ!どうして!?どうして聞こえないの!?ねえ!網野、一緒にお勉強したじゃない!面接の練習もしたじゃない!高校の理科室に連れてってくれるっていったじゃない!!」
硝酸銀水溶液は叫んだ。網野は涙をぬぐいながらチョークを戻すと、黒板に背を向け、歩きだした。
「待ってよ!」
網野は廊下に出た。硝酸銀水溶液は泣き疲れてヘトヘトである。小さな足取りで、網野を追い掛ける。
「待って・・・」
「・・・・・」
「行かないで・・・」
二、三メートル進んだところで、網野は振り返る。
「・・・・・」
今、確かに聞こえたような・・・?
「ごめん・・・」
小さく開く口。
「もう、行くよ。」
網野は走りだした。
「網野っ!」
「網野ぉっ!」
「網野ーーー!!」
理科室が、遠ざかる。
***
「これほどまでヒヤヒヤした受験はありませんでしたよ、守屋先生。」
こちら理科準備室、アボガド先生の横で網野の担任だった乃木須先生が話している。
「ハッハッハ、まぁいいじゃないですか。合格したんだし。」
「いいえ。私はそれからが心配なんです。私は今までに中学の数学には追い付いていたものの高校に入って数学が突然嫌いになった生徒を何人も目の当たりにしてきました。」
「まぁまぁ。」
ちなみに網野は例の○×高校の理数科に見事合格していた。
何故か。
それは、この科は一般入試の前にあるペーパーテストなしの推薦入試の倍率が四倍くらいなので競争率が高くはあるが、一般入試だと落ちてはかなわないという生徒が同じ高校の普通科に流れ込み、毎年毎年この理数科の一般入試は定員割れ、つまり応募人数が募集人数を下回る・・・という現象が起きるのだ。
そこへちゃっかり網野は座席を確保したというのだ。
「・・・卑怯というか、ずる賢いというか・・・」
乃木須先生は心配だった。
「ハハッ。そこまで心配しなくても、彼女の理科好きは誰も止められませんよ。」
アボガド先生は乃木須先生との話が終わると、理科室につながるドアを開けた。
「おや。」
黒板には、卒業生三名の寄せ書きがあった。
「ふふ・・・」
アボガド先生は微笑ましく笑いながらデジカメを取ってくると、パシャッと寄せ書きの写真を撮った。
そして黒板消しを手にした時だった。
「やめて!!」
硝酸銀水溶液が飛び掛かる。
「消さないで!!」
「やめてよぉ!!」
「ムッシュ!今一度お考え直しを!!」
「やめんかいこらー!」
シュタタタタッ、ジャンプ、ハリセン!
スパーーン!!
「あいでっ!」
「いけっ、カーミン!!」
「うわぁぁっ!」
ベチャッ。黒板直撃。
「わあっ!白衣がっ!!」
「ホアチョ〜!!」
ドカッ!
「ぐわっ!」
「ゴキレンジャー!!」
「メタノールパワー全開!!」
はぁぁぁああああっ!!
「行っけぇ!メタ君!!」
「メタノールビー・・・」
「やめんかこら!!!」
理科室にアボガド先生の声が響く。
「クスクスクス・・・楽しそうね。」
理科準備室から乃木須先生が顔を出した。
「あ・・・乃木須先生。」
「いいわねぇ、理科室だなんて。そうだわ。数学室を作ってもらって数学部でも作ろうかしら。」
「ははは、まぁ、お好きに。」
アボガド先生は黒板に張りついたカーミンをペトリ皿に戻し、帰り支度をした。
夕日が射し込み、オレンジ色に染まった、ワックスがけを終えた綺麗な理科室。
「ねえ待って、行かないで。」
そして夕日は沈んでいく。
小さく光る一番星が、輝いて見えた。
おわり
エピローグへつづく
そして、合格発表の日だった。
網野は教室での集まりが終わると、理科室に駆け込んだ。
ガッ
鍵が掛かっていた。
「あっ・・・」
ところが窓の鍵は掛かっていなかった。そういえば、初めて理科室に来た時も、この窓から硝酸銀水溶液は迎えてくれた。
「よいしょっと。」
結局窓から侵入した網野。
「みんなっ!」
「網野っ!」
「どうだった?」
「合格した?」
「あれ?」
「?」
「みんな、どこ?」
「ここよ、網野。」
「どこ・・・?」
「おい、網野?」
「網野ちゃん?」
網野は辺りをキョロキョロ見回している。
「あっみっのー!!」
至近距離で叫んだり、突いたりしたが、網野は気にしない。
「網野ぉ?どうしちゃったのぉ?」
「みんな、どこ・・・?」
「網野?」
「見えてないんでしょうかねぇ・・・」
「ねぇ!カエル!!」
「なんでぇ、うるせえなぁ。」
しかし網野にはゲロゲロと鳴いているようにしか聞こえない。
「カーミン!!」
「うわあっ!」
網野は水槽の横にあるペトリ皿をひっくり返したが、カーミンがひっくり返っただけで、網野には何も見えていなかった。
「網野・・・!?」
びっくりしてカーミンは網野を見上げるが、網野は知らん顔である。
「・・・・・」
網野は体が震えた。
「網野っ!」
硝酸銀水溶液は網野に電流をかけてみたが、効かないみたいだ。
「まさか・・・」
「見えなくなっちゃったんだわ。」
と、網野は言った。見えなくなったことがわかると、網野は迷わず黒板のチョークに手をやる。
理科室のみんなへ
カツカツカツと、チョークの音が響く。
短い間だったけど本当にありがとう!!
高校に行ってもみんなのことは忘れないからね。
網野 理香
「網野っ!どうして!?どうして聞こえないの!?ねえ!網野、一緒にお勉強したじゃない!面接の練習もしたじゃない!高校の理科室に連れてってくれるっていったじゃない!!」
硝酸銀水溶液は叫んだ。網野は涙をぬぐいながらチョークを戻すと、黒板に背を向け、歩きだした。
「待ってよ!」
網野は廊下に出た。硝酸銀水溶液は泣き疲れてヘトヘトである。小さな足取りで、網野を追い掛ける。
「待って・・・」
「・・・・・」
「行かないで・・・」
二、三メートル進んだところで、網野は振り返る。
「・・・・・」
今、確かに聞こえたような・・・?
「ごめん・・・」
小さく開く口。
「もう、行くよ。」
網野は走りだした。
「網野っ!」
「網野ぉっ!」
「網野ーーー!!」
理科室が、遠ざかる。
***
「これほどまでヒヤヒヤした受験はありませんでしたよ、守屋先生。」
こちら理科準備室、アボガド先生の横で網野の担任だった乃木須先生が話している。
「ハッハッハ、まぁいいじゃないですか。合格したんだし。」
「いいえ。私はそれからが心配なんです。私は今までに中学の数学には追い付いていたものの高校に入って数学が突然嫌いになった生徒を何人も目の当たりにしてきました。」
「まぁまぁ。」
ちなみに網野は例の○×高校の理数科に見事合格していた。
何故か。
それは、この科は一般入試の前にあるペーパーテストなしの推薦入試の倍率が四倍くらいなので競争率が高くはあるが、一般入試だと落ちてはかなわないという生徒が同じ高校の普通科に流れ込み、毎年毎年この理数科の一般入試は定員割れ、つまり応募人数が募集人数を下回る・・・という現象が起きるのだ。
そこへちゃっかり網野は座席を確保したというのだ。
「・・・卑怯というか、ずる賢いというか・・・」
乃木須先生は心配だった。
「ハハッ。そこまで心配しなくても、彼女の理科好きは誰も止められませんよ。」
アボガド先生は乃木須先生との話が終わると、理科室につながるドアを開けた。
「おや。」
黒板には、卒業生三名の寄せ書きがあった。
「ふふ・・・」
アボガド先生は微笑ましく笑いながらデジカメを取ってくると、パシャッと寄せ書きの写真を撮った。
そして黒板消しを手にした時だった。
「やめて!!」
硝酸銀水溶液が飛び掛かる。
「消さないで!!」
「やめてよぉ!!」
「ムッシュ!今一度お考え直しを!!」
「やめんかいこらー!」
シュタタタタッ、ジャンプ、ハリセン!
スパーーン!!
「あいでっ!」
「いけっ、カーミン!!」
「うわぁぁっ!」
ベチャッ。黒板直撃。
「わあっ!白衣がっ!!」
「ホアチョ〜!!」
ドカッ!
「ぐわっ!」
「ゴキレンジャー!!」
「メタノールパワー全開!!」
はぁぁぁああああっ!!
「行っけぇ!メタ君!!」
「メタノールビー・・・」
「やめんかこら!!!」
理科室にアボガド先生の声が響く。
「クスクスクス・・・楽しそうね。」
理科準備室から乃木須先生が顔を出した。
「あ・・・乃木須先生。」
「いいわねぇ、理科室だなんて。そうだわ。数学室を作ってもらって数学部でも作ろうかしら。」
「ははは、まぁ、お好きに。」
アボガド先生は黒板に張りついたカーミンをペトリ皿に戻し、帰り支度をした。
夕日が射し込み、オレンジ色に染まった、ワックスがけを終えた綺麗な理科室。
「ねえ待って、行かないで。」
そして夕日は沈んでいく。
小さく光る一番星が、輝いて見えた。
おわり
エピローグへつづく
