カゴリカ 番外編 08/05/2007
カゴリカ 番外編
「私の名前は樋口 葉子」
登場人物紹介
樋口 葉子(ひぐち ようこ)
網野と同じクラスの学級委員。成績優秀、文系、吹奏学部部長、コントラバス担当。
***
我輩は文学少女である。
名前は樋口葉子。
図書室の貸し出し冊数校内一を誇る
真の文学少女である。
そんな私の前に
一人の驚異的な人物が現われた。
彼女の名は・・・
網野 理香。
彼女こそ私が認める真の理系少女である。
一年二年とクラスが違ってはいたが噂では耳にしていた。
テスト平均点95点以上を誇る私ではあるが
理科の成績だけは彼女にはどうしてもかなわなかった。
理科だけは。そう、理科だけは。
そんなある日、私は驚くべき光景を目にする。
「選択授業、国語、出席をとります。一組、網野理香。」
と、国語教師エヌ氏は言う。
「はい。」
「!!」
網野理香!お前もか!?
文系少女である私にとって選択授業で国語を選ぶのはまさに当たり前のことではあるが、まさか私が認める真の理系少女である網野理香が選択授業で国語を選択しようとは!!
「樋口葉子さん。」
「は、はいっ!」
なぜだ?
なぜ彼女は国語を選んだのか?
「予告どおり、この授業では主に漢字検定を進めていく。まずテキストが揃うまでプリントを配るからな。」
エヌ氏は続ける。準二級希望の私にとっては配られたプリントくらいあっさりと終えてしまう。
「ねえ樋口さん。」
出席番号のため網野理香の隣に席を構える私だが、さすがに人の集中しているときに横から口を挟まれると嫌な気分になる。
「?」
「この字ってさ、横棒いったかしら?」
「いりません。」
「うん、わかった。ありがとう。」
「そこ、うるさいぞ!」
うるさいのはエヌ氏の方だ。
「では答え合わせをする。隣の人と回答を交換しなさい。」
網野理香の回答はひどいものだった。四時熟語はほぼ空欄だった。網野理香の採点する丸つけの音が耳に心地よい。
私は黙って回答を返す。
「うっ。」
小さく網野は声を出す。お気の毒に。
「はぁぁ・・・」
わたしはその涙声にはっとさせられた。
まさか彼女はあえて苦手な国語に身を投じたのではないだろうか。苦手な国語だからこそ、選択授業でまかなおうとしているのではないだろうか。それに比べて私は自分に有利となる国語を選択した。成績もよく納まるし、五段階評価の不安がない。ところが彼女は自らを難題にぶつけて成長しようと思っている。彼女だって本当は得意な理科を選択することができたかもしれない。が、しかし彼女は恥も名誉も捨てて苦手な壁を今、乗り越えようとしている!ああ、それに比べてなんて私は安易な道を選んだのか。私こそ苦手な理科を選択すべきでもあったのに!!
文系人間失格である。
私は頭をかきむしったが、髪が乱れるばかりである。
まるでクラムボンにかぷかぷ笑われているような気がする。
「樋口さん。」
網野理香は言う。
「どうしてそんなに漢字が頭に入るの?」
「関連づけて覚えるとか。四時熟語も意味をちゃんと知っとかないとダメ。」
「そっか・・・すごいね、樋口さん。」
「そんなことないわ。」
「はぁぁ・・・」
「後ろからプリント集めてこーい。」
エヌ氏は言う。網野理香がさらに落ち込む様子がわかる。
「・・・網野さん。」
「?」
「この参考書、三級だけどよかったら使って。」
「え?樋口さんは?」
「私は準二級希望だから。」
「本当にいいの?」
「うん。終わったら返してくれれば。」
網野は参考書をパラパラとめくる。「敵に塩を送る」とはこういうことを言うのだろうか。
「この参考書、いいね。」
それは私がありとあらゆる出版社の中から選びぬいた参考書である。ただし、私の趣向なので、彼女に合うかどうかはわからないが・・・
「樋口さん、ありがとう。」
この参考書が いいねと網野が言ったから 五月二十日は漢検記念日
教室を抜けると、そこは廊下だった。
すがすがしい風が吹き抜ける。
***
網野>げっ、樋口葉子!!
茉莉>本編で一瞬だけ名前の登場した網野のライバルです。
佐久間>サラダ記念日まで盛り込むかなぁ・・・
茉莉>エヌ氏はきっと宇宙人。
佐久間>エヌ氏の話はあるのか?
茉莉>ありません。(きっぱり)
樋口>えー、ところで皆さん、サラダ記念日っていつかご存じ?
網野>うっ・・・
茉莉>あ、樋口さん。
樋口>網野理香、今度こそは理科のテスト、あなたに勝ってみせますからね。
茉莉>いや、網野は理科で100点しか取らないので最低でも引き分け・・・
網野>それに好きで国語を選択したわけじゃないのに。(網野が国語になった理由については第2話参照)
佐久間>ところで合格はしたのか?
茉莉>・・・・・
網野>・・・・・
樋口>・・・・・
茉莉>わたしと、網野と、それから樋口、みんなちがって、みんないい。
佐久間>こら。
「私の名前は樋口 葉子」
登場人物紹介
樋口 葉子(ひぐち ようこ)
網野と同じクラスの学級委員。成績優秀、文系、吹奏学部部長、コントラバス担当。
***
我輩は文学少女である。
名前は樋口葉子。
図書室の貸し出し冊数校内一を誇る
真の文学少女である。
そんな私の前に
一人の驚異的な人物が現われた。
彼女の名は・・・
網野 理香。
彼女こそ私が認める真の理系少女である。
一年二年とクラスが違ってはいたが噂では耳にしていた。
テスト平均点95点以上を誇る私ではあるが
理科の成績だけは彼女にはどうしてもかなわなかった。
理科だけは。そう、理科だけは。
そんなある日、私は驚くべき光景を目にする。
「選択授業、国語、出席をとります。一組、網野理香。」
と、国語教師エヌ氏は言う。
「はい。」
「!!」
網野理香!お前もか!?
文系少女である私にとって選択授業で国語を選ぶのはまさに当たり前のことではあるが、まさか私が認める真の理系少女である網野理香が選択授業で国語を選択しようとは!!
「樋口葉子さん。」
「は、はいっ!」
なぜだ?
なぜ彼女は国語を選んだのか?
「予告どおり、この授業では主に漢字検定を進めていく。まずテキストが揃うまでプリントを配るからな。」
エヌ氏は続ける。準二級希望の私にとっては配られたプリントくらいあっさりと終えてしまう。
「ねえ樋口さん。」
出席番号のため網野理香の隣に席を構える私だが、さすがに人の集中しているときに横から口を挟まれると嫌な気分になる。
「?」
「この字ってさ、横棒いったかしら?」
「いりません。」
「うん、わかった。ありがとう。」
「そこ、うるさいぞ!」
うるさいのはエヌ氏の方だ。
「では答え合わせをする。隣の人と回答を交換しなさい。」
網野理香の回答はひどいものだった。四時熟語はほぼ空欄だった。網野理香の採点する丸つけの音が耳に心地よい。
私は黙って回答を返す。
「うっ。」
小さく網野は声を出す。お気の毒に。
「はぁぁ・・・」
わたしはその涙声にはっとさせられた。
まさか彼女はあえて苦手な国語に身を投じたのではないだろうか。苦手な国語だからこそ、選択授業でまかなおうとしているのではないだろうか。それに比べて私は自分に有利となる国語を選択した。成績もよく納まるし、五段階評価の不安がない。ところが彼女は自らを難題にぶつけて成長しようと思っている。彼女だって本当は得意な理科を選択することができたかもしれない。が、しかし彼女は恥も名誉も捨てて苦手な壁を今、乗り越えようとしている!ああ、それに比べてなんて私は安易な道を選んだのか。私こそ苦手な理科を選択すべきでもあったのに!!
文系人間失格である。
私は頭をかきむしったが、髪が乱れるばかりである。
まるでクラムボンにかぷかぷ笑われているような気がする。
「樋口さん。」
網野理香は言う。
「どうしてそんなに漢字が頭に入るの?」
「関連づけて覚えるとか。四時熟語も意味をちゃんと知っとかないとダメ。」
「そっか・・・すごいね、樋口さん。」
「そんなことないわ。」
「はぁぁ・・・」
「後ろからプリント集めてこーい。」
エヌ氏は言う。網野理香がさらに落ち込む様子がわかる。
「・・・網野さん。」
「?」
「この参考書、三級だけどよかったら使って。」
「え?樋口さんは?」
「私は準二級希望だから。」
「本当にいいの?」
「うん。終わったら返してくれれば。」
網野は参考書をパラパラとめくる。「敵に塩を送る」とはこういうことを言うのだろうか。
「この参考書、いいね。」
それは私がありとあらゆる出版社の中から選びぬいた参考書である。ただし、私の趣向なので、彼女に合うかどうかはわからないが・・・
「樋口さん、ありがとう。」
この参考書が いいねと網野が言ったから 五月二十日は漢検記念日
教室を抜けると、そこは廊下だった。
すがすがしい風が吹き抜ける。
***
網野>げっ、樋口葉子!!
茉莉>本編で一瞬だけ名前の登場した網野のライバルです。
佐久間>サラダ記念日まで盛り込むかなぁ・・・
茉莉>エヌ氏はきっと宇宙人。
佐久間>エヌ氏の話はあるのか?
茉莉>ありません。(きっぱり)
樋口>えー、ところで皆さん、サラダ記念日っていつかご存じ?
網野>うっ・・・
茉莉>あ、樋口さん。
樋口>網野理香、今度こそは理科のテスト、あなたに勝ってみせますからね。
茉莉>いや、網野は理科で100点しか取らないので最低でも引き分け・・・
網野>それに好きで国語を選択したわけじゃないのに。(網野が国語になった理由については第2話参照)
佐久間>ところで合格はしたのか?
茉莉>・・・・・
網野>・・・・・
樋口>・・・・・
茉莉>わたしと、網野と、それから樋口、みんなちがって、みんないい。
佐久間>こら。
やっとカゴリカに文系の子が登場しましたよ。
樋口さん、眼鏡はしていません。一つくくりの目が細くて前髪が揃っているクールな子です。おそらく学級委員は立候補。
文化祭、何やったんだろ?
樋口さん、眼鏡はしていません。一つくくりの目が細くて前髪が揃っているクールな子です。おそらく学級委員は立候補。
文化祭、何やったんだろ?
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で、お下げ。
メガネ外すとちょっと可愛いけど、誰もそれに気がついてなくて……
(;゚Д゚)ハワワワワワ